えひめ近代建築 詳細情報

■ 西条栄光教会 礼拝堂・牧師館・西条栄光幼稚園
ふりがな さいじょうえいこうきょうかい れいはいどう・ぼくしかん・さいじょうえいこうようちえん
所在地 西条市 明屋敷236-17
竣工年月 1951年(礼拝堂・牧師館)、1953年(幼稚園)
設計者 浦辺鎮太郎
設計事務所 倉敷レイヨン営繕部
施工 株式会社藤木工務店
構造 木造
階数 地上2階(礼拝堂・牧師館)、地上1階(幼稚園)
延べ面積(平米) 168.24(礼拝堂)、141.59(牧師館)、351.11(幼稚園)
改修・増築履歴 1964年(幼稚園増築)、1979年(幼稚園リズム室・倉庫増設)、2018年(牧師館保存改修)、2020年(幼稚園保存改修)
参考文献
調査年 2020
お問合せ先等 西条栄光教会、西条栄光幼稚園 古谷健司(牧師・園長)

この建物について

 終戦後に倉敷レイヨンの規模が拡大し、多くの工員を受け入れていくなかで、キリスト教を学びたいとの要求から、寮の宿泊室で聖書研究会が開かれるなど熱心な活動があり、1949年8月に西条栄光教会が設立・承認された。また、アメリカの教団本部から1000ドルの献金が寄せられたことをきっかけに1950年3月の教会役員会で決議され、倉敷レイヨンの援助もあり、信者の献金に加え、一般からの寄付等により建設された。
 礼拝堂は、日本キリスト教団の教会としての伝統的なスタイルを守りながらも、モダニズムを感じさせるデザインとなっている。また、木造軸組工法で建築され、大空間は切妻屋根の軒に山型アーチを載せ、タイロッドにより構造的に安定させている。
 牧師館は、民芸風のデザインとなり、パブリック部分とプライベート部分が明確に分けられ、それぞれに専用の階段を備えるなど生活に配慮した構造となっている。。
 幼稚園は、礼拝堂と渡り廊下で結ばれ、礼拝堂とも調和する当時の近代的なデザイン。また、教室の空間を確保するため、部分的に木造のハウトラスが組まれている。
 戦後の復興期に、西条陣屋跡に姿を見せ、現在ではお堀の風景に溶け込んでおり、建築家浦辺鎮太郎による木造モダニズムの教会建築としても重要な建築群である。

写真

国土地理院地図

前のページにもどる

このページの先頭へ