データベース『えひめの記憶』
中山町誌
二、 地形分類
地形は、通常、高度・起伏・勾配・鐘面・規模など、地形の要素によって山地・丘陵地・台地・平野などに区分される。さらに起伏量(単位面積内の最高点と最低点との高度差)や、浸食・堆積などの営力や形成時代、構成物質などから細分される。
図2-2は、愛媛県の土地分類基本調査(大洲、久万、郡中、松山南部)の地形分類図から制作した中山町の地形分類図である。
中山町全体は出石山脈に属し、大起伏山地(起伏量四○○メートル以上)としては、中央部に秦皇山~障子山山地、南東部に水無権現山地、南部に鎌倉山山地、西部に壺神山~牛ノ峰山地があり、その周囲を中起伏山地(起伏量二〇〇メートル~四〇〇メートル)が広範囲に連なっている。門前・平村・天翅一帯は小起伏山地(起伏量二〇〇メートル以下)で、山頂山腹・山麓緩斜面が点在する。
丘陵地・台地は、永木や幕之内、日南登、門前、長沢、犬寄、竹之内、影浦などに点在する。
低地は中山川・栗田川・藤の郷川の流域に、小盆地状の谷底平野として点在する。
図2-3は、愛媛県の土地分類基本調査(大洲、久万、郡中、松山南部)の傾斜区分図から制作した、中山町の傾斜区分図である。
傾斜四〇度以上の急傾斜面が、階上山、中屋敷、仁川登、瀬戸風といわれる一の瀬、黒岩岳、天山など、町の北東部から西部にわたって見られる。
傾斜度一五度以下の緩傾斜面や、一五度~二〇度の比較的緩やかな斜面が、山地の南面に比較的多く見られる。これらの地域と丘陵地・台地・谷底平野の部分に、集落や耕作地があり、生活の基盤をなしている。