データベース『えひめの記憶』
中山町誌
一、 小学校教則と小学校簡易科教則
明治一九年文部省が公布した「小学校令」をもとに、愛媛県では明治一九年「小学校教則」を制定した。それによる学科・科目は次のようになっている。
1 学科と科目
尋常小学校
修身・読書・作文・習字・算術・体操・図画(または唱歌)
高等小学校――尋常小学校の学科に加えて
地理・歴史・理科・裁縫(女子)
・地域の実情による加設科目――英語・農業・手工・商業
小学校の学年終始 九月一日~翌年七月三一日
(明治二二年より四月一日~三月三一日となる)
休日 日曜日・大祭日・祝日・氏神祭日
冬季休日(一二月二五日~一月七日)
夏季休日(八月一日~八月三一日)
農繁のための休日(年間二週間以内)
2 小学校簡易科
小学校簡易科は、尋常小学校を履修できない子弟のために設けられたもので、修業年限その他の条件が緩和されている。
修業年限 三年(尋常小学校は四年)
学 科 読書・作文・習字・算術
授業時間 一日三時間(尋常小学校は五時間)
一学級生徒数 六〇人以下(尋常小学校も同数とし、土地の事情により八〇人まで認める)
授業料 無料とし、町村が負担(尋常小学校有料)