中山町は中央構造線のすぐ南側に位置し、鉱産資源に恵まれた地域である。そのため、江戸時代からさまざまな鉱産資源の採掘が行われ、それに従事する人々が多かった。 本節では、佐礼谷地区で行われていた陶磁器(とうじき)の原料となる陶石の採掘、中山地区や佐礼谷地区で採掘されていたマンガンや黄銅鉱(おうどうこう)の鉱山での労働、永木(ながき)地区で行われていた採石労働、の三つを取り上げ、地下資源の採掘とともにあった人々のくらしに焦点をあててみた。