データベース『えひめの記憶』
伊方町
野村義弘(1897~1970)
教育者・植物学者、俳人。明治30年3月30日、西宇和郡三瓶村に生まれる。旧姓菊池。俳号螺岳泉。大正6年、県立農業技術員養成所卒業。伊方町農業普及員として勤務。のち私立松山女学校、私立伊方農業学校、県立川之石高校等を歴任し、昭和29年3月伊方中学校を退職。この間、佐田岬半島周辺の植物研究に没頭し、同29年、伊方の海中でクロキヅタを発見、出石寺付近ではトゲヤマルリソウを発見した。同34年、日本シダの会に入り、多くの植物標本を提出した。一方、俳句にも親しみ、「鹿火屋」「睦月」の同人として活躍した。句集『クロキヅタ』があり、伊方の公園に「牛は牛蟻は蟻と歩いてゐる」の句碑がある。同45年9月23日死去、73歳。墓地は伊方町湊浦にある。(『愛媛県史 人物』より)