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松山市

伊藤隣一(1887~1968)

 明治20年~昭和43年(1887~1968)林業の開発、森林組合育成の功労者。明治20年1月27日新居郡垣生村(現新居浜市)に生まれ、西条中学・第八高等学校・東京帝国大学農学部林学科を卒業。大正5年6月愛媛県林務課に勤務、林務課長を経て、昭和19年3月退官後、愛媛県森林組合連合会に入り、半世紀にわたり本県の林業の振展に力を尽くす。人工林の造成・林道網の拡充整備・しいたけの人工栽培・経営改善の指導・伊予切炭の生産指導・山林会を母体とする地域木材共同出荷組合の設立・販路の開拓・正量取引・種苗組合の健全育成等の指導をする。また、昭和25年県森連の専務理事に就任し、連合会の再建に努め、優良な造林用苗木の確保と一元的販売機構の整備を行い、養苗技術の指導により、毎年広大な造林苗木の生産を確保し、同31年度には木材流通の合理化を成し遂げ、組合経営の近代化と合理化に多大の貢献をもたらした。また、県内産しいたけの共同販売市場を設置し、林業経営者の所得向上に貢献した。県森林組合連合会の輝かしい業績の基盤を確立した。
 昭和41年5月藍綬褒章を授与された。昭和43年10月8日81歳で死没。昭和45年10月2日、松山市三番町の愛媛県森林組合連合会会館前庭に胸像が建てられた。(『愛媛県史 人物』より)


①伊藤隣一像

①伊藤隣一像

松山市三番町4丁目4-1(愛媛県森林組合連合会本部前)