データベース『えひめの記憶』
面河村誌
(一) しいたけ
しいたけの栽培は、近年飛躍的な伸びを示している。
以前は、栽培ではなくて朽木などに自然に生えていたものを採取していたのであったが、明治になると、ならやくぬぎを原木としてほだ木を作り栽培するようになった。
大正・昭和になって需要も多くなり、かなり生産されるようになった。特に昭和三十年ごろからプロパンガスなどの家庭燃料が普及し木炭や薪の需要が急に減り始めた。そのため、なら・くぬぎなどの木炭の原木が、しいたけの原木として使われるようになった。
また、しいたけの栽培技術も進んで、しいたけ菌の植え込みも行われめた。
このように木炭製造の不振に代わって、昭和三十五年ごろからしいたけの生産は急に伸び軌道に乗ってきたのである。現金収入の少ない農家にとっては、たいせつな収入源となってきている。