データベース『えひめの記憶』
久万町誌
7 肉用牛センター
畜産物も需要の鈍化や諸外国からの市場開放要求の高まりなど肉用牛をとりまく情勢は厳しい時期を迎え、愛媛県経済連では、安全で良質な消費者から喜ばれる低コスト肉用牛の開発を目ざして、昭和五九年、六〇年の計画で、団体営草地畜産基盤総合整備事業を久万町大字直瀬西山の農協用地を借り入れて実施することになった。
愛媛県の畜産振興施策の一つが、肉用牛の県内素畜自給率の向上を図るとともに、草地の造成整備による低コスト牛の生産を行い県下肉用牛振興に寄与しようとするものであった。
用地は、飼料畑九・一、牧草地一二、野草地二二、牧場基地四・四、計四七・五㌶である。
昭和六一年三月末に完成した「肉用牛センター」の主な施設は、繁殖雌育成舎(四棟)一八六〇、乳・和牛哺育舎(七棟)一一七三、乳・和牛育成舎(七棟)三八〇五、隔離牛舎(一棟)一八七、実証展示牛舎(一棟)六二八、繁殖牛育成舎(一棟)三二二、監視舎(一棟)六二、ボイラー室(一棟)三九、堆厩処理施設(一棟) 一八三八、衛生舎(一棟)五二、牧柵(一式)一〇三八平方㍍の諸施設がある。
この施設の家畜の飼養計画は、人工受精、人工妊娠による子牛の生産、肥育、繁殖農家への供給の役割がある。
総事業費
七一三、四五二、〇〇〇円
内補助 三〇六、〇二○、○○○円
自主財源 四〇七、四三三、○○○円となっている。
施設の管理、運営については、所長以下九名が担当している。年間の視察者もかなりの数にのぼっている。