データベース『えひめの記憶』
愛媛県史 年表(平成元年2月28日発行)
近代〔昭和11(1936)~昭和13(1938)〕
1936 (昭和11) 〔丙子〕
【月日】 【事項】
1―1 県神職会、神祇会県支部に改組される〔海南〕。
1―10 文芸春秋社の地方講演会、県公会堂で開催、大佛次郎・菊池寛・久米正雄・吉川英治ら講演する〔海南〕。
1―12 第1回愛媛ラグビー選手権大会開催される〔県体育史〕。
1―14 愛媛県壮年団連合会発足する〔海南〕。
1―30 愛媛・徳島両県知事、銅山川分水協定書(第1次分水協定)に調印する〔海南〕。
1―30 大日本国防婦人会愛媛県本部設立発会式が挙行される〔海南〕。
2―11 県下初の大規模式典として第10回建国祭が松山市の城北練兵場で挙行される〔海南〕。
2―20 第19回衆議院議員総選挙が実施される(当選者、武知勇記・大本貞太郎・松田喜三郎・河上哲太・村上絞四郎・小野寅吉・本多気喜雄・砂田重政・山村豊次郎)〔愛媛の選挙〕。
2―26 2・26事件おこる。
3―1 国鉄バス近永~魚成間の運行が開始される〔海南〕。
3―10 喜多郡大谷村(肱川町)・同郡河辺村間に架橋された鹿野川大橋の竣工式が挙行される〔海南〕。
3―12 県、小学校校長に教員の思想調査を指示する〔海南〕。
3―16 県警察部特高課、県下の大本教信者に転宗を指示する〔県警察史〕。
3―20 道後上水道の竣工祝賀式が挙行される〔愛媛年鑑〕。
3―26 松山郵便局内に松山逓信診療所設置される(昭19・6―1松山逓信病院と改称して道後へ移転)〔四国電信電話事業史〕。
3―27 県、穀物検査所規程を廃止し、農産物検査所規程を制定する(県農産物検査所のほかに三島・西条・丹原・今治・松山・郡中・久万・大洲・八幡浜・宇和・宇和島・御荘に同検査所を設置)〔県報〕。
3― 愛三製糸販売利用組合連合会設立される〔県信連三十年史〕。
4―10 県、昭和6年制定の繭検査規則を廃し、新たに繭検査規則を制定、松山市に愛媛県繭検定所を設置する(12―25竣工)〔県報・海南〕。
4―18 今治市の上水道完成する〔海南〕。
4―21 広島放送局のラジオ放送実演大会が松山市の国伎座で開かれる〔海南〕。
5―1 伊予鉄電㈱、国鉄松山駅~西堀端間の電車を開通させる〔伊予鉄道百年史〕。
5―1 愛媛県穀物検査規則が廃止され、愛媛県農産物検査規則制定される(従来の米・裸麦・小麦に加え、除虫菊・菜種・玉蜀黍の検査を実施)〔県報〕。
5―6 東宇和郡宇和町歯長寺の歯長寺縁起、国宝(現重要文化財)に指定される〔愛媛の文化財〕。
5―8 県、県立青年学校教員養成所内に神饌田を設置する(昭21・1―8廃止)〔県報〕。
5―12 愛媛県物産販売斡旋所規程制定され、東京・大阪・門司・尾道・大連に県物産販売斡旋所を設置する〔県報〕。
5―15 県、商業組合工業組合共同施設奨励規程を制定する〔県報〕。
5―15 県、織機改善奨励規程を制定する〔県報〕。
5―16 県学務部、小中学校および青年学校に対し、神柵神詞を設けることを指令する〔海南〕。
5―18 軍部大臣現役武官制が復活する〔県報〕。
5―22 道後ホテル・義安寺・松山城小天守閣などの放火犯、宇和島で逮捕される〔県讐察史〕。
6―6 第1回女子中等学校体育大会開催される(6―13第1回男子中等学校体育大会開催)〔県体育史〕。
6― 喜多郡製糸同業組合、就業時間を6~17時(うち1時間休憩)と決定する〔海南〕。
7―3 愛媛文化賞授与規程制定される〔県報〕。
7―24 倉敷絹織㈱西条工場が竣工し、人絹製造を開始する〔クラレタイムス〕。
7― 新居浜町職業紹介所開設される〔海南〕。
8―15 県社会事業協会(総裁、県知事大場鑑次郎)、県下で10人以上の子どもをもつ親(優良多子家庭)593名を表彰する〔愛媛社会事業〕。
8―10 オリンピック・ベルリン大会の体操競技で武田義孝が日本チームの主将として出場する〔海南〕。
9―1 職業紹介法改正により、県社会課に職業係が新設される〔海南〕。
9―1 生産過剰・原糸高により、今治のタオル工場70のうち30工場が操業短縮を行う(~9―30)〔海南〕。
9―10 呉海軍工廠、県下で職工100人を募集する(応募者387人)〔海南〕。
9―16 県、小学校教員の融和教育講習会を宇和島市で開催する(次いで、松山・今治・西条で開催)〔海南〕。
9―18 県、繭質改善施設奨励規則を制定する〔県報〕。
9―18 温泉郡久米村(松山市)浄土寺の空也上人像・越智郡九和村(玉川町)宝蔵寺の釈迦如来立像、国宝(現重要文化財)に指定される〔愛媛の文化財〕。
9―19 国鉄予讃線、大洲~伊予平野間開通する〔四国鉄道75年史〕。
9―26 道後観光協会、道後温泉歴史資料展覧会を開催する〔道後温泉〕。
9― 今治綿織業者、織機改善補助金の交付を県に申請する(翌年度より5か年間、1か年1万円の補助内定)〔海南〕。
9― 愛媛県盲人福祉協会結成される(昭12・4―1活動開始)〔愛媛社会事業〕。
9― 県、失業救済職業補導講習会を各市町村と共同して各所で開催する〔海南〕。
10―1 越智郡菊間瓦労使協調会創立される〔菊間製瓦職工組合会議録〕。
10―28 政友会中四国大会が松山市の新栄座で開催され、政党政治復活の運動が強調される〔引継書〕。
10― 県内の紡績工場・人絹工場、好況を呈す〔海南〕。
11―1 第1回県下体操競技選手権大会が松山高等女学校で開催される〔県体育史〕。
11―1 喜多郡天神村(五十崎町)の小学校教員2名、赤化思想の嫌疑で検挙される〔海南〕。
11―10 愛媛県納税奨励規程制定される〔県布達〕。
11―16 通常県会開会され、緊縮予算案を審議し、公娼廃止意見書、法華津峠・滑床・成川薬師谷渓谷の県立公園化に関する意見書などを採択する(12―15閉会)〔県会資料〕。
11―20 県、工場法施行細則を改正する〔県報〕。
11―25 日独防共協定締結される。
11―25 東宇和郡野村に県立種畜場南予分場が設置される(昭12年3月新築落成)〔野村郷土誌〕。
11―29 愛媛県日本精神文化研究会発足する〔海南〕。
12―1 新居浜町に住友社員専用の施設住友倶楽部が竣工する〔愛媛の近代洋風建築〕。
12―1 国鉄バス、伊予三島~上分~阿波池田間開通する〔海南〕。
12―1 県、中等学校入学者選抜に関する件を通達し、学科考査を復活する〔県教育史〕。
12―20 日本文化協会県支部発足する〔海南〕。
この年 前年に引き続き、腸チフス流行する(患者1,068人、死者179人)〔県医師会史〕。
この年 カトリック新居浜教会が建てられる(翌年、聖堂献堂式実施)〔愛媛宣教百年〕。
1937 (昭和12) 〔丁丑〕
【月日】 【事項】
1―20 松山市内の日用品小売価格、前年比平均10.2%上昇する〔海南〕。
1―25 県下小学校長・青年学校長会議が開かれ、師道振肅などを協議する〔海南〕。
1― 温泉郡北条町に倉敷紡績㈱の工場誘致決定する(昭13年9月倉敷紡績㈱北条工場竣工)〔海南〕。
1― 綿糸・人絹の相場暴騰する(伊予絣1反の原料糸70銭から1円に)〔海南〕。
2― 政府、今治市を国民生計調査都市に指定する〔海南〕。
3―1 今治市のタオル工場、生産過剰防止のため10%の操業短縮を実施する〔海南〕。
3―1 豫州銀行、内子銀行を買収する〔伊豫銀行史〕。
3―5 県、実業補習学校補助規則を青年学校補助規則と改定する〔県報〕。
3―15 県立北宇和実業学校設立認可される(昭13・3―11県立北宇和農業学校と改称、同年4―17開校)〔北宇和高等学校要覧〕。
3―20 伊予郡松前町会、東洋絹織㈱の工場誘致を決定する〔松前町誌〕。
3―25 日本勧業銀行、愛媛県農工銀行を吸収、日本勧業銀行松山支店となる〔伊豫銀行史〕。
3―27 善通寺の第11師団司令部で四国4県の体位向上対策協議会が開催され、愛媛県国民体位向上対策要綱が作成される〔海南〕。
3―30 四国4県・本州・九州各府県庁連絡の警察電話が開通する〔県警察史〕。
3―30 組合立大洲農業専修学校廃止され、同大洲農業学校設立認可される(昭15・4―県立移管)〔県教育史〕。
4―1 県、愛媛県立農事試験場果樹園(松山市東野)を果樹試験地に昇格する〔県立果樹試験場資料〕。
4―13 松山産婆学校、松山看護学校と改称する〔県医師会史〕。
4―22 国鉄予讃線法華津トンネル完成する〔海南〕。
4―30 第20回衆議院議員総選挙実施される(当選者、武知勇記・松田喜三郎・大本貞太郎・河上哲太・小野寅吉・村瀬武男・砂田重政・高畠亀太郎・村上絞四郎)〔愛媛の選挙〕。
5―6 西宇和郡三島村(三瓶町)の小学校統合問題で村民の騒動がおこる〔県警察史〕。
5―7 「海南新聞」、物価騰貴による労働者の賃上げ闘争の高まりについて論説を加え、国民生活の安定を訴える〔海南〕。
5―8 東宇和郡野村町の愛媛県立種畜場南予分場、業務を開始する(昭17・3―31愛媛県立野村種畜場と改称)〔県畜産試験場資料〕。
6―1 越智郡の波止浜塩田従業員540人、賃金10%以上引上げを要求、部分怠業を行う〔海南〕。
6―21 住友別子鉱山㈱、住友鉱業㈱別子鉱業所と改称する〔改善〕。
6― カトリック八幡浜教会が創設される〔愛媛宣教百年〕。
7―7 蘆溝橋で日中両軍衝突する(日中戦争開始)。
7―7 古川静夫、本県知事に任命される〔官報〕。
7―14 県、小学校教員の待遇改善実施を各市町村長に通牒する〔海南〕。
7―27 国運隆昌祈願祭県民大会、松山城北練兵場で挙行される〔海南〕。
7― 新居浜町の住友5社従業員、国防献金として10万円を陸海軍に献納する〔改善〕。
8―6 愛媛県漁業組合連合会が設立される〔愛媛旋網漁業史〕。
8―18 県知事、日支事変に関する告諭・一致団結時艱克服に関する告諭を発す〔県報〕。
8―20 歩兵第22連隊(永津部隊)、三津浜港より上海に出動する〔歩兵第22連隊史〕。
8―23 臨時県会開会される(8―24閉会)〔県会資料〕。
8― 今治市の綿織工場、船舶不足・労働力不足で輸出が杜絶し滞貨が増大する〔海南〕。
9―3 県、療術行為取締規則を制定する〔県報〕。
9―5 県民合同武運長久祈願祭、松山城北練兵場で挙行される〔海南〕。
9―7 第11師団および呉鎮守府管区防空訓練を実施する〔防空書類〕。
9―14 時局に関し内閣訓令・県知事訓令が発せられる〔県報〕。
9―24 愛媛県産業督励部内規制定される〔県報〕。
9―25 国民精神総動員愛媛県実行委員会規程制定される〔県報〕。
9―30 県学務部教育課が学務課と社会教育課に分割される〔県報〕。
9― 『中央公論』掲載の矢内原忠雄著「国家の理想」、全文削除される〔中央公論の八十年〕。
10―1 県知事、国民精神総動員運動に関する告諭を発す〔県報〕。
10―8 県、飲食物営業取締規則を制定する〔県報〕。
10―10 日本工業組合中央会愛媛支部設立される〔海南〕。
10―11 愛媛県招魂祭、松山市の城北練兵場で挙行される〔海南〕。
10―13 県下で第1回国民精神総動員運動強調週間が実施される(~10―19各市町村・各学校では出征兵士感謝日・非常経済日・勤労報国日・銃後援護日・神社参拝日・心身鍛練日などを設定し実施)〔海南〕。
10―16 明教館、松山中学校内に移築落成する〔松山市史年表〕。
10―23 県知事、三椏皮の加工販売促進に関する告諭を発す〔県報〕。
10―28 県内各地で上海戦勝大祝賀行事が実施される〔海南〕。
11―3 新居浜市制施行される(新居浜町・金子村・高津村が合併、人口3万2,251人)〔県報〕。
11―6 日・独・伊、三国防共協定締結される。
11―12 愛媛県職員佩用徽章に関する規程が制定される〔県報〕。
11―18 傷痍軍人会愛媛支部発会する〔海南〕。
11―20 通常県会開会され、戦時体制に順応した行政事務の刷新などにつき審議する(12―18閉会)〔県会資料〕。
11―22 愛媛県教育会館の落成式が挙行される(松山市の松山農業学校跡地)〔県教育史〕。
11― 県内の漆器・陶磁器・和紙製造業、戦争の影響で売り上げが4~5割減少する〔海南〕。
12―5 銅山川疏水工事起工式挙行される〔海南〕。
12―7 愛媛県防空部設置規程制定され、県庁内に防空部が設置される〔県報〕。
12―7 県、自作農創設維持奨励規程を制定する〔県報〕。
12―10 松山五十二銀行設立される(五十二銀行・仲田銀行の合併)〔伊豫銀行史〕。
12―10 県、社会事業功労者表彰規程を判定する〔県報〕。
12―11 県下で南京陥落の戦勝を祝い、旗行列・提灯行列が行われる〔海南〕。
12―12 済生会今治診療所が創設される〔県医師会史〕。
12―17 愛媛県招魂社地鎮祭、松山市の御幸寺山麓で挙行される〔海南〕。
12―20 日本赤十字社愛媛支部病院、一般患者の入院を中止し、陸軍関係患者188名を収容する(~昭13・5―31)〔松山赤十字病院70年史〕。
12―21 県、工場取締規則を制定する〔県報〕。
12―21 宇和島城、国史跡に指定される〔愛媛の文化財〕。
12―27 国防婦人会県本部代表、将兵慰問のため上海・南京へ出発する〔海南〕。
12―28 小倉陸軍工廠新居浜出張所開設される〔予州時報〕。
1938 (昭和13) 〔戊寅〕
【月日】 【事項】
1―1 宇和島鉄工㈱創立する(宇和島市内の鉄工所24所が合同、資本金10万円)〔海南〕。
1―14 壬生川港、内務省の指定港湾となる〔愛媛の港湾〕。
1―20 矢内原忠雄著『民族と国家』発禁となる〔中央公論の八十年〕。
1―29 松山放送局の設置が認可される〔松山市広報〕。
1― 日本製鉄㈱が東宇和郡高山村(明浜町)で、徳山曹達㈱が同郡玉津村(北宇和郡吉田町)で石灰石の採取事業を開始する〔海南〕。
1― 越智郡波止浜塩田経営者60人、産業組合を設立し共同経営を実施、東伯方村(伯方町)木浦塩業組合も共同経営を実施する〔海南〕。
2―1 豫州銀行、宇和卯之町銀行を合併する〔伊豫銀行史〕。
2―10 県、臨時労働統計調査を実施する〔海南〕。
2―10 私立北予中学校の県立移管認可される(4-1施行)〔県教育史〕。
2―10 松山高等学校・愛媛師範学校など4チームが参加し、県下最初の籠球(バスケットボール)の試合が行われる〔県体育史〕。
2―11 第2回国民精神総動員強調週間が実施される(~2―17)〔海南〕。
2―11 愛媛地方軍友会が発会する〔海南〕。
2―20 県民献納の飛行機報国愛媛号(水上偵察機)の命名式が梅津寺で挙行される〔海南〕。
2― 越智郡の波止浜製塩会社の労働者240人、賃金20%引上げを要求して争議を行う〔海南〕。
2― 県、満蒙開拓青少年義勇軍募集要綱を公布する〔愛媛社会事業〕。
3―1 愛媛県燃料規正委員会が設置され、石油の消費規正が開始される〔県報〕。
3―1 今治の綿織・タオル工場、綿糸配給の減少(綿織37%、タオル50%減)のため、操業短縮・休日増加を決定する〔海南〕。
3―2 県立新居浜農工学校、県立新居浜農業学校と改称認可される〔県教育史〕。
3―3 県立新居浜農工学校より分離した県立新居浜工業学校の設立が認可される〔県教育史〕。
3―6 愛媛県製綿工業組合創立される〔海南〕。
3―6 県民献納の飛行機愛国第2愛媛号の命令式が松山市の城北練兵場で挙行される(以後、昭18年ころまで献納運動継続)〔海南〕。
3―8 町立吉田中学校が県立移管され、県立吉田工業学校と改称される〔吉田高等学校要覧〕。
3―15 宇摩郡金生村・上分町(川之江市)の手漉製紙業者、伊予手漉工業組合を結成する(組合員133人)〔海南〕。
3―29 歩兵第22連隊、南京より坂出港に上陸凱旋する(3―30松山へ帰還)〔伊予〕。
3―29 県、学校幼稚園トラホーム予防規程を判定する〔県報〕。
3―31 宇摩疎水組合、銅山川疎水組合と改称する〔銅山川疏水史〕。
3― 県内綿織工場190所のうち休業136所、紡績工場9所のうち操業短縮するものが3所となる(戦争による原料高・販売不振のため)〔海南〕。
3― 伊予絣製造業者、綿糸配給30~50%減のため、操短・解雇を実施する〔海南〕。
3― 愛媛県自動車協会が発足する〔松山市史年表〕。
4―1 国家総動員法公布される。
4―1 八幡浜市営バス、営業を開始する〔八幡浜市誌〕。
4―1 久万営林署、温泉郡三津浜町(松山市)に移転、松山営林署と改称する(7―1庁舎落成式)〔高知営林局史〕。
4―1 国民健康保険法・社会事業法公布される。
4―3 独立歩兵第15大隊が松山で編成され、北支に向け出発する〔独立歩兵第15大隊略歴〕。
4―3 伊予郡松前町に東洋絹織㈱愛媛工場設立され操業を開始する〔松前町誌〕。
4―6 電力管理法が公布され、電力の国家管理がはじまる。
4―10 政府、灯下管制規則を施行する。
4―21 県知事、自治制発布50周年記念式典に際しての告諭を発す〔県報〕。
4―21 北支事変戦没者合同慰霊祭、松山市の城北練兵場で挙行される〔海南〕。
4―22 県下一斉に防空訓練が実施される〔海南〕。
4―24 重信川の出合橋が竣工し開通する〔海南〕。
4―28 在郷軍人会・軍友会・国防婦人会の連合大会が県公会堂で開催される〔海南〕。
4―29 第1回満蒙開拓青少年義勇軍(5月末まで県下で193人)の出発式、県庁前で挙行される(6月~7月渡満)〔赤い夕陽〕。
4― 越智郡津倉村(吉海町)で製塩工業組合設立され、蒸気による製塩共同経営を実施する〔海南〕。
4― 宇摩郡上分町・金生村・妻鳥村(川之江市)の製紙工場従業員700人、賃金30%引上げを要求して争議を行う(18%引上げで妥結)〔海南〕。
4― 県、社会課に帰郷軍人就職斡旋部を新設する〔海南〕。
4― 県内中小企業で賃金不払いや賃上げ要求の争議が増加する〔海南〕。
4― 松山市内の全女学校に愛国子女団が結成される(以後、他の県立・私立の高等女学校に普及)〔海南〕。
4― 愛媛浄曲会が発足する〔松山市史年表〕。
5―14 第18回全国女教員大会、松山市で開催、教育報国を決議する(~5―16)〔伊予〕。
5―15 面河観光道路が全通する〔海南〕。
5―20 綿糸販売価格取締規則が商工省より公布され、綿糸の戦時価格公定制がはじまる。
5―25 日本銀行・勧業銀行松山支店、貯蓄報国運動推進のため、行員給料から天引貯金を実施する(以後県内各官公庁・会社・工場も実施)〔海南〕。
5―28 今治市工場研究会、栄養食共同炊事場建設を決定する(100人以下の中小工場労働者7,000人を対象)〔海南〕。
5― 西条町の予州織物工場(職工300人)休業する〔海南〕。
5― 今治の綿織工場、綿糸配給統制で打撃を受ける〔海南〕。
5― 県警察部、軍縮急増を見越した売惜み抑制のため、物価値上げ取締りを実施する〔海南〕。
6―3 県下市町村長会議が県公会堂で開かれ、貯蓄報国倍加運動の実施を決定する〔海南〕。
6―10 松山市商店連合会、松山の城山を南北に貫く地下道(空襲時の避難所兼用)の建設を決議する〔伊予〕。
6―15 愛媛県結婚改善運動要綱が発表される〔国民精神総動員時報〕。
6―21 県、各市町村・会社・工場ごとの貯蓄組合設立を奨励する〔海南〕。
6―24 伊予鉄電㈱、国民貯蓄組合を結成する(毎月天引貯金と国債購入を実施)〔海南〕。
6―24 県、遊技場取締規則を制定する〔県報〕。
6―28 越智郡の大三島、国の名勝地として指定を受ける〔伊予〕。
6―29 綿製品の製造制限令が出され、今治市の綿織・タオル業・松山市周辺の伊予絣製造業の打撃大となる〔海南〕。
6―29 周桑・新居郡の18町村と15産業組合による医療利用組合連合会経営の周桑病院落成開院式が行われる(4―1開院)〔県経済連史〕。
6― 政府による配給統制・「不要不急」産業の縮小策が進み、闇取引・転失業問題などが表面化する。
7―1 県下の職業紹介所(現公共職業安定所)が国立に移管され、県は職業課を設置する〔海南〕。
7―1 愛媛県戦時経済統制即応部規程制定される〔県報〕。
7―1 県、県庁職員の夏季半ドン制を廃止し、平常勤務を行う(洋服はスフの服に一定し、ノーネクタイ・下駄ばきを容認)〔伊予〕。
7―1 伊予郡南伊予村(伊予市)・越智郡波止浜町(今治市)・同郡津倉村(吉海町)に本県初の国民健康保険組合が設立される〔えひめの国保〕。
7―4 越智郡鈍川村(玉川町)の奈良原山経塚出土品、国宝に指定される〔愛媛の文化財〕。
7―5 伊予郡砥部町の伊予陶器工業組合、軍需品製造に転換するための設備補助を申請する〔海南〕。
7―5 県、保健所規程を制定する〔県報〕。
7―7 県知事、支那事変一周年に当たり、聖戦目的の達成に努力すべしとの告諭を発す(県下で武運長久祈願祭などの行事実施)〔県報・海南〕。
7―9 伊予郡の料理屋・飲食店等、営業時間の自粛を申合せる(午後12時まで、歌謡音曲は午後10時まで)〔海南〕。
7―15 県、宇和島保健所を設置し、業務を開始する〔県報〕。
7―22 愛媛県立農事試験場内に県立農会技術員養成所が設置される〔県報〕。
7―23 松山商工会議所、全商店の毎月17日公休を決定する〔海南〕。
7―25 愛媛県地方物価委員会開催、繊維製品・化学工業製品などの標準物価を決定する〔海南〕。
7―27 県下各界の代表者を委員とする第1回愛媛県時局懇談会が県参事会室で開催される〔海南〕。
7―31 県下一円に豪雨出水があり甚大な被害を受ける(死者16名、傷者6名)〔県気象災害史〕。
7― 県内中等学校、集団勤労作業として運動場整地作業などを実施する〔海南〕。
8―2 愛媛県選挙粛正運動方策が発表される〔国民精神総動員運動時報〕。
8―2 県下で経済戦強調週間が実施される(~8―8)〔海南〕。
8―3 愛媛県地方物価委員会、県内物資の最高標準販売価格を決定する(家賃・綿製品・石炭・木炭・牛肉・豚肉・鶏卵・氷など)〔海南〕。
8―7 県、新生活運動実施事項を発表、県民生活の改善を提唱する〔海南〕。
8―8 今治職業紹介所、綿糸・皮革・鉄鋼統制による失業者・離職者の一斉登録を実施する〔海南〕。
8―15 愛媛県庁勤労報国隊結成される〔海南〕。
8―20 秋山好古・真之記念碑の除幕式が行われる〔海南〕。
8―24 資材・資金が軍需工業に集中される状況下、松山市で犠牲産業対策懇談会を開催する〔海南〕。
8―28 県学務部、各学校に対し学園戦時体制細目を示し、制服・学用品等の徹底的消費節約の励行を指令する〔海南〕。
8― 県、物資統制に伴う離職者を調査する〔海南〕。
8― 越智郡桜井漆器業(業者40人・職工600人)、塗料の使用禁止で漆器製造を廃業、下駄製造に転業することを決定する〔海南〕。
8― 県内の靴屋81人、皮革統制で休業状態に陥り、靴工業組合設立を申請する〔海南〕。
9―1 伊予絣業界に綿製品特免借置が適用され、原料綿糸の配給実施が始まる〔海南〕。
9―1 県、興亜奉公日の実施要綱を布達する〔国民精神総動員運動時報〕。
9―2 発明協会愛媛県支部設立される〔愛媛百科〕。
9―5 台風襲来、東予地方を中心に県下に甚大な被害を与える〔海南〕。
9―9 県、中等学校集団勤労作業に関する件を布達する〔県通牒綴〕。
9―11 愛媛県中等教育研究会創立総会が開かれる〔海南〕。
9―20 国民精神総動員運動愛媛県実行委員会発足する〔海南〕。
9― 国民精神総動員集団勤労報国運動が実施される〔愛媛社会事業〕。
10―1 県立松山測候所、国立に移管される(のち松山気象台と改称)〔官報〕。
10―1 松山市に県立機械工養成所が設置される〔県報〕。
10―1 県、応召軍人遺家族・失業者救済事業実施を決定する〔海南〕。
10―4 第11師団の満州派遣に伴い、歩兵第22連隊が松山を出発する〔第11師団歴史〕。
10―5 県下で銃後後援強化週間の運動が実施され、慰霊祭・勤労奉仕・遺家族慰安会・傷痍軍人感謝日・克己堅忍日の行事が行われる(~10―11)〔伊予〕。
10―11 温泉郡三津浜町(松山市)の明治製菓工場(みかん罐詰)操業を開始する〔海南〕。
10―12 県、農地調整法施行細則を制定する〔県報〕。
10―15 今治鉄工機械器具工業組合の共同作業場竣工する〔海南〕。
10―25 愛媛教育会松山部会、『松山郷土読本』を刊行する〔同書〕。
10―27 日本軍、武漢3鎮を占領する。
10― 今治・八幡浜・新居浜に性病診療所設置される(12月道後にも設置)〔県医師会史〕。
11―5 新居浜市信用組合(現東予信用金庫)が設立される〔えひめ’89〕。
11―5 恩賜財団軍人援護会が設立される。
11―7 県、国民精神作興週間実施要綱・愛媛県非常時生活運動要項を発表する〔国民精神総動員時報〕。
11―18 県、県下の思想転向者と時局座談会を開催し、意見交換を行う〔海南〕。
11―19 国立職業紹介所が新居浜・大洲・三島に設置される(昭16・5―1国民職業指導所、同19・3―1国民勤労動員署と改称)〔各職業安定所業務年報〕。
11―20 周桑郡吉井村(東予市)で国営愛媛飛行場建設起工式が行われる〔新報〕。
11―21 通常県会開会され、弓削商船学校の国立移管・県内に官立農林学校設置要望・勤皇神社建立など決議する(12―20閉会)〔県会資料〕。
11―22 愛媛県地方物価委員会、綿製品・毛糸・木炭などの県公定価格を決定する〔伊予〕。
11―29 松山高等学校などの学生自治運動グループ(インターカレッジ)関係の検挙開始される〔社会運動の状況〕。
11―30 省営(国鉄)バス南予線全通式大洲町で挙行される〔海南〕。
11― 県内各中等学校・青年学校生徒、出征遺家族農家で稲刈りその他の勤労奉仕を行う〔海南〕。
11― 愛媛県立図書館、巡回文庫を開始する〔松山市史年表〕。
12―1 恩賜財団軍人援護会愛媛県支部が設立され、事業を開始する〔国民精神総動員時報〕。
12―15 県下で長期建設強調週間の運動が実施される〔海南〕。
12―24 松山五十二銀行、三津浜銀行を買収する〔伊豫銀行史〕。
12―27 傷痍軍人道後療養所落成する〔海南〕。
12― 県、長期戦生活強調週間を実施し、戦時における生活刷新を促す〔国民精神総動員時報〕。
12― 松山農業学校に三農神社が設営される(松浦宗案・義農作兵衛・下見吉十郎を祭祀)〔松山市史年表〕。
この年 伊予郡砥部町に軍需陶器工場が設立される〔砥部焼発達史概説〕。
この年 県下で100名以上の労務者を有する工場61所のうち、36所に産業報国会が普及する(会員1万1,506人、結成率は全国第1位)〔伊予〕。