データベース『えひめの記憶』
愛媛県史 社会経済1 農林水産(昭和61年1月31日発行)
二 国際化の進行
外国産果実の輸入は、三八年のガット一一条国への移行以来、三八年のバナナ、三九年のレモンなど自由化が進められ、輸入量は急増することになる。すなわち、三〇年には、わずか九八二tの輸入しかなかったレモンが、四〇年には一万九、〇〇〇t、四六年には六万二、〇〇〇t、同じく三〇年には二万四、〇〇〇tだったバナナが、四〇年には三五万七、〇〇〇t、四六年には九八万八、〇〇〇tと激増する。その結果、わが国果実全般に大きな影響を及ぼすことになるが、とりわけバナナの影響はリンゴと夏ミカンに、レモンの影響は直接国産レモンに決定的な影響を与えた。もっとも、愛媛県への影響は夏ミカンに多少みられたものの、より大きな影響は、第七章でみる四六年のグレープフルーツの自由化からである。また果汁への影響は、五三年の中川・ウルフ会談以降とくに顕著となった。