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愛媛の祭り(平成11年度)

第2節 海辺のむらの祭り

 ふるさと愛媛は、燧灘(ひうちなだ)、伊予灘、宇和海の3つの海に面している。本節では、それぞれの海にかかわりが深く、特色のある祭りが残っている海辺のむらとして、越智(おち)郡弓削(ゆげ)町・喜多(きた)郡長浜町青島・南宇和郡御荘(みしょう)町に焦点を当て、祭りの様子、意義やよさ、また祭りの盛衰の経緯を探り、人々の祭りに託する思いなどを明らかにした。
 「1 燧灘の島を彩る祭り」では、古い歴史をもち、豊かな伝統文化を数多く受け継いでいる弓削町の祭りの中から、新春を祝う弓祈禱(ゆみきとう)、夏に雨の少ないこの地では欠かすことのできない雨乞(あまごい)踊り、地域の個性が競い合う秋祭りを取り上げ、祭りとかかわってきた人々の思いを探った。
 「2 伊予灘に浮かぶ島の祭り」では、長浜町沖の離島で、独特の伝統を守ってきた青島の祭りの中から大漁を祝うえびす舞と、県の無形民俗文化財にも指定されている盆踊りを取り上げ、祭りを絶やさないように努力してきた人々の思いを探った。
 「3 宇和海のはまの祭り」では、御荘町においてかつて盛んであった豊漁を祈願する大島祭り、霊を供養するための踊りを墓場で行うことに特色がある盆踊り、華麗なる練りものでにぎわう秋祭りを取り上げ、祭りの様子や祭りに対する人々の思いを探った。