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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業Ⅸ -砥部町-(平成27年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第2章 人々のくらしを支えた産業

 愛媛県の中央に位置する砥部(とべ)町は、砥部川が中央部を流れる北部は盆地状の地形で、伝統工芸品「砥部焼」の産地として知られるとともに、温暖な気候ともあいまって、柑橘(かんきつ)栽培が盛んである。南部は、標高1,010mの北ヶ森、932mの三郷の辻などの高峰に囲まれた山間地域となっており、自然条件や豊かな森林資源を生かした農林業が古くから行われてきた。また、かつては銅のほか硫化鉄やアンチモンの鉱山があり、それぞれ活況を呈した時期もあった。
 本章では、温州ミカンを中心とする柑橘栽培や山間部での農林業、鉱山での仕事に力を尽くした人々の、生業とともにあったくらしと思いを明らかにしようとした。