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愛媛の景観(平成8年度)

第1節 大地に刻まれたくらし

 本節では、愛媛県内の特色ある地域景観を生かしながらそこで生活する人々のくらしぶりを明らかにしようとした。
 「1 鉱山(やま)と歩む」では、まず、西条市の市之川(いちのかわ)鉱山(昭和32年〔1957年〕に閉山)を取り上げ、坑内での労働の様子と、鉱山を中心に形成された集落の、「山間の別天地」とまでいわれたかつての繁栄の面影を探った。また、保内(ほない)町(西宇和郡)においては、鉱山の盛衰とともに歩んだ町の景観の今昔、さらに町の新たな発展を期する人々の意気込みを浮き彫りにした。
 「2 天に至る耕地」では、千町(せんじょう)地区(西条市)の棚田と水が浦地区(宇和島市遊子(ゆす))の段畑を取り上げ、同じ傾斜地でありながらも、それぞれの地区に特有な農作業の方法やその苦労の様子、さらにそこでくらし続けることへの人々の思いを探った。

図表4-1-1 調査地位置図

図表4-1-1 調査地位置図