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愛媛の景観(平成8年度)

第1節 ふるさとの花と木々

 ふるさとには、多くの種類の花が咲き、木々が茂っており、それぞれの花や木々は、我々に四季の移り変わりを感じさせたり、自然の恵みを多く与えてくれている。本節は、こうした花や木々に包まれて営まれてきた、各地のくらしや独特な風習、習慣を浮き彫りにしようとした。
 「1 花とともに」では、まずウメに目を向け、七折(ななおれ)(伊予郡砥部(とべ)町)の梅栽培や梅祭りの様子を追った。次にハマユウを取り上げ、八幡浜市大島のハマユウの咲く浜における子供たちの行事や浜の風習を明らかにした。さらに、サクラにも注目し、温泉郡川内町と周桑(しゅうそう)郡丹原(たんばら)町を結ぶ桜三里の旧道をたどりながら、そこにうかがわれる生活文化を探った。
 「2 木に育まれて」では、一宮(いっく)神社(新居浜市)境内にある大楠の森に焦点を当て、そこで営まれてきた生活文化やそれを取り巻く町の移り変わりを追った。また海岸の森を取り上げて、ウバメガシが茂る須ノ川(すのかわ)海岸(南宇和郡内海村)周辺で展開されてきた生活文化を明らかにした。さらに、言い伝えの古木の森にも注目し、上浮穴(かみうけな)郡小田町内に数多く残されている古木の下で営まれてきた人々のくらしなどを探った。