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えひめ、昭和の街かど-生活を支えたあの店、あの仕事-(平成21年度)

1 島のくらしを支える渡海船

 渡海船とは、忽那(くつな)諸島と三津浜(みつはま)港、芸予(げいよ)諸島と今治(いまばり)港など島々と都市部の港を結び荷物や人を運ぶ船である。1日1往復か週数回の運航で、往きは農作物を中心に島の人々が生産した物を運び、帰りは地元の商店などから注文を受けた島の人々の生活に必要な様々な品物を積んで帰港する。渡海船の活動は島の人々の生活に密着するとともに、島のくらしを支えてきた。かつては瀬戸内海を縦横無尽に走り回っていた渡海船も、フェリーの就航、宅配便の普及、島内の道路の整備により次第に姿を消しつつある。芸予諸島では、しまなみ街道の開通とともにほとんど目にすることがなくなった。
 渡海船の活動と島の生活の変化について、松山市(まつやまし)宇和間(うわま)(旧温泉(おんせん)郡中島(なかじま)町)の**さん(昭和13年生まれ)から話を聞いた。