3 くらしの記録の意味
昭和40年代の終りに、川之浜(佐田岬瀬戸町の集落)の砂浜で、写った人々に見てもらいたいと展覧会を開いた。これは、その20年前に写した写真の前で、写っている人々にもう一度同じ場所に立ってもらって、その時に記念に写した写真である。
この写真一枚で、この60年から70年、の人々の移り変わりが一目でわかる。写真とはそういうものだということを、新山先生に教えていただいた。
私たちが豊かになった反面忘れてしまった、ぬくもりや人の触れ合いを岬の人々は現在も持っている。そういうものを、私は今後も記録していきたい。