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えひめ、女性の生活誌(平成20年度)

第2章 職場を支えた女性の生活誌

 本章では県内各地域において農林水産業や工業・商業・サービス業等職場を支えてきた女性の労働と生活の足跡を探り、地域や職場での女性の役割を明らかにしようと試みた。
 戦前、女性の地位は男性に比べて低く位置づけられ、家事、育児全般を担いながら過重な労働にもたずさわった。
 戦後、男女平等を定めた日本国憲法、民法の改正、労働基準法等により女性の権利拡大がはかられ、女性の社会進出の基本的条件が整備された。都市では、高度経済成長により労働力需要が増大し、学校卒業後、女性の大多数が就職するようになった。しかし、結婚後も働き続けるケースはまれであり、結婚、出産を機に退職し、子育てをする女性が大半を占めた。その一方で結婚、出産後も働き続け、仕事のうえでの実力を身に付け、職場を支える女性もあらわれた。農山村では、男性が外に働きに出かけ、女性や高齢者が農業の担い手となっていった。