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えひめ、人とモノの流れ(平成19年度)

本書のねらい・凡例

1 目 的
  この調査研究は、永い伝統を引き継いで、激動の昭和を生き抜いてきた人々のくらしに焦点を当て、そのくらしに学ぶとと
 もに、ふるさと愛媛の優れた地域資源を掘り起こし、今後の愛媛の歩むべき方向を探ろうとするものである。また、県民だれ
 でも参画でき、しかも人文・社会・自然の各分野が協力して総合的・学際的な調査研究を行う「えひめ地域学」の構築も併せ
 て目的としている。
  さらに、その成果は、県内各地で行われている生涯学習において広く活用するとともに、「えひめ地域学」の普及・啓発に
 資するものである。

2 本年度のテーマ
  「えひめ、人とモノの流れ」

3 テーマ設定の理由
  交通の発達は地域間の時間距離を短縮し、県内各地や県外、海外との人やモノの流れは活発になり、人々の生活も便利に
 なった。一方では過疎化や都市化により地域社会に大きな変化を生じさせた。そこで、人やモノの流れの変化やそれにかか
 わった人々をたどり、地域社会や人々のくらしの変化を記録し見つめ直すことにより、新しい愛媛の地域社会の創造を図るた
 めに選定した。 

4 調査対象地域
  東・中・南予、都市部・山間部、農山村・漁村等のバランスを考慮した結果、調査に関係する地域は以下の17市町となっ
 た。
    【関係市町】
      今治市、四国中央市、上島町、松山市、伊予市、東温市、久万高原町、松前町、砥部町、宇和島市、八幡浜市、
      大洲市、西予市、内子町、伊方町、鬼北町、愛南町

5 調査研究の視点と特徴
(1)時代的には昭和が中心で、当時を生きた人々のくらしに学ぶという視点から調査した。
(2)現地調査を重視し、生活者の生の声を大切にし、既存の資料に依存することなく、できるかぎりオリジナルな資料をもと
  にまとめることを主眼とした。
(3)既存の学問(歴史学、地理学、民俗学等)の調査方法にとらわれないで、より総合的・学際的に調査しようと試みた。
(4)生涯学習の一環として、県民の皆さんがふるさとの地域調査に気軽に参加していただくために、「聞き取り-語り」を重
  視してまとめた。

6 調査研究方法
(1)文献調査に偏らず、聞き取り調査や実踏調査など現地調査を重視した。
(2)自然科学・人文科学・社会科学等の枠を越えて、学際的なアプローチをした。
(3)学識経験者のみならず、実際に地元で生活を営んでいる方々の協力を重視した。

7 協力者
  昭和を生き抜いた人々のくらしの調査には、聞き取り調査や実踏調査に約120人の方々に御協力いただいた。

【凡 例】
 ① 本書は、平成19年5月から12月にかけて実施した現地調査を中心にまとめたものである。
 ② 本文については、常用漢字や現代仮名遣い、新送り仮名の使用を原則としたが、歴史用語・専門用語等については例外と
  した。
 ③ 引用文は原則として原文のまま記載したが、必要に応じ振り仮名を付けたり、(  )書きで説明を加えた。
 ④ 本文中の年代表示は、和暦に(  )書きで西暦を示した。
 ⑤ 本文中の生物名及び民俗学用語は、原則としてカタカナで表示した。
 ⑥ 本文中の単位は、℃、%、kg等で表示した。なお、尺貫法に基づく記述の場合は、メートル法による換算値を併記して
  いる。
 ⑦ 地名は原則として、その当時の用例に従ったが、必要に応じ現在の地名を示した。
 ⑧ 参考文献等は、各節末にまとめて記載した。
 ⑨ 市町名は原則として、平成19年3月末現在における市町名とした。


本書で取り上げた調査地

本書で取り上げた調査地