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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業21 ― 今治市① ― (令和3年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第3章 臨海部の産業と人々のくらし

 旧大西(おおにし)町(現今治(いまばり)市)は、昭和36年(1961年)に来島どっくが進出し、その後、本格的に工場が稼働して以降、下請け関連工場を含めると町内就業者の4割、工業出荷額の8割以上を占める造船の町となった。一方、旧波方(なみかた)町(現今治市)は、近世以降、全国有数の海運の町として発展してきた。また、旧菊間(きくま)町(現今治市)は近世中期に松山藩の保護を受けて以降、「菊間瓦」生産が本格的に発展した。なお、菊間瓦は昭和55年(1980年)に県の伝統的特産品に指定されている。
 本章では、大西、波方、菊間の各地域で造船業・海運業や窯業に従事した人々の、地域の産業とともにあったくらしや思いについて、その一端を明らかにした。