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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業19ー大洲市①―(令和2年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第2節 醸造業と人々のくらし

 旧大洲(おおず)市は大洲藩の城下町として古くから産業が発達してきた。また、この地域特有の気候と肱川の水質の良さは醸造にも適していて、古くから醸造業が盛んであった。昭和45年(1970年)には、清酒の醸造業者が3社、味噌(みそ)・醬油(しょうゆ)の醸造業者が4社あり、盛んに生産が行われていた。ところが、昭和40年代以降の食生活や流通、産業構造の変化の中で、旧大洲市の醸造業者は徐々に減少し、現在では清酒の醸造業者はなく、味噌・醬油の醸造業者2社を残すのみである。
 本節では、そのうちの1社である梶田商店における昭和の時代から現在に至る醬油醸造の変遷について、Aさん(昭和12年生まれ)、Bさん(昭和17年生まれ)、Cさん(昭和49年生まれ)から、それぞれ話を聞いた。