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伊予の遍路道(平成13年度)

本書について・凡例

 1 愛媛県生涯学習センターでは、平成12年度から平成14年度にかけて3か年計画で遍路文化の学術整理を実施している。
  今年度(平成13年度)は、愛媛県内の遍路道とそれに関連する遍路文化についての学術整理を行い、その成果を本書とし
  てまとめた。

 2 本書では、遍路が札所から次の札所をめざして歩いた道を遍路道としてとらえ、太平洋戦争が終わる昭和20年(1945
  年)以前の歩き遍路が利用した愛媛県内の主な遍路道について、学術整理を行った。

 3 本書では、遍路の道案内の役割を果たす標石を遍路道標としてとらえた。そして、前述の遍路道に関連し昭和20年以前
  の建立と考えられ、かつ現在確認できる遍路道標について学術整理を行った。

 4 学術整理の方法として、関連する書籍・資料による文献整理を主とし、あわせて実踏調査及び関係者などへの聞き取りを
  実施した。

 5 本書の作成にあたり、森正史氏(愛媛民俗学会会長)、武智利博氏(伊予史談会会長)、森正康氏(松山東雲短期大学助
  教授)に全体的な御指導をいただいた。

【凡 例】
 1 本文については、常用漢字や現代仮名遣い、新送り仮名の使用を原則としたが、歴史的用語・専門用語については例外と
  した。
 2 引用文は、できるだけ原文をそのまま使用した。ただし、本書は横書きを採った関係上、漢数字や年月日・年齢・数量等
  は、アラビア数字に直した場合がある。
 3 本文中の引用文献などは、後注として各節の最後にまとめて記載した。
 4 本文中の年代表示は、和暦の後に(  )・〔  〕で西暦を示した。
 5 本文中の単位は、m・km等で表示した。
 6 距離の単位については、明治9年(1876年)に1里=36町(36丁)=3.9273km、1町(1丁)=109.091mに全国的
  に統一された。江戸時代までは地域により差異があったが、真念の『四国邊路道指南』(貞享4年〔1687年〕)による
  と、伊予国では36町が1里だとしている。
 7 本書の本文各節の最初に示した「遍路道概略図」については、「愛媛県のおもな自然地名と道筋」(平凡社地方資料セン
  ター編『愛媛県の地名』付図 1980)などを参考に作成した。
 8 本書の資料「遍路道標一覧」「遍路道標写真」「主な遍路道と遍路道標分布図」に表示した遍路道標の番号は、いずれも
  本文中の道標番号に対応している。