データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業17ー宇和島市①―(令和元年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第3章 御槇盆地の産業

 旧津島(つしま)町(現宇和島(うわじま)市)南東部に位置する御槇盆地は、周囲を海抜1,000m級の急峻(きゅうしゅん)な山岳に囲まれた盆地で、松田川上流に開ける。海抜は220mから300mで東西に長く、かなり傾斜がある。この地域では、藩政時代から昭和30年代まで製炭業が盛んに行われてきた。また、昭和初期に衰退した養蚕業は、戦後になって再び脚光を浴び、農業構造改善対策事業の種目に取り上げられ振興の図られた地域もあった。
 本章では、御槇盆地で製炭業や養蚕の仕事に従事した人々の、地域の産業とともにあったくらしや思いについて、その一端を明らかにした。