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瀬戸内の島々の生活文化(平成3年度)

(10)亀居八幡(かめいはちまん)神社社叢(越智郡魚島村)

 この神社は魚島村本島の篠塚港を見下ろす高台にある。文禄元年(1592年)の創建と伝えられているが、境内には、南朝の遺臣篠塚伊賀守(いしんしのづかいがのかみ)の墓と称される遺跡や、重要文化財石造宝筐印塔(ほうきょういんとう)、享保5年(1720年)の灯ろう、文化11年(1814年)のこま犬などがあり、古い歴史を偲ばせる。
 集落の奥にあり、まさしく鎮守の森という雰囲気がある。社殿の下方の斜面にはウバメガシの自然林があり、城山展望台から見ればここだけ濃緑色に見える。境内の両側にクスノキが植えられ、それにアベマキやアラカシの高木が混じる。亜高木層以下には、トベラ・マサキ・ヤマウルシ・ネズミモチ・イヌビワ・コウヤボウキ・マツブサ・ツワブキなどが見られたが、ヤダケが多い。鳥居の手前左にある胸高幹周150cmのクスドイゲと胸高幹周250cmのアキニレはいずれも稀に見る大木である。

写真2-1-12 亀居八幡神社

写真2-1-12 亀居八幡神社

平成3年10月撮影

写真2-1-13 亀居八幡神社社叢

写真2-1-13 亀居八幡神社社叢

平成3年10月撮影