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瀬戸内の島々の生活文化(平成3年度)

(3)海(かい)神社社叢(越智郡吉海町東津倉)

 津倉の入江に龍神(りゅうじん)が現れて、「この海面を埋め立てよ。我は潮堰止めの神なれば守護せん。此の地崎に奉祀せよ」との神託で、正保4年(1647年)に小社を造営し、龍神宮(りゅうじんみや)を勧請(かんじょう)したと伝えられている。
 神社は集落の奥の海に面した高台にあり、境内の片側は急斜面で海に面している。社叢はウバメガシ林である。いずれのウバメガシも萌芽木(ほうがぼく)だが、各々の幹周は20cmから40cmほどの大木となっているので、かなり古い萌芽木である。林内の所々にはマツの枯れ木が倒れて朽ちかけている。
 高木層:ウバメガシ。亜高木層:ヤマウルシ・モッコク・ウバメガシ。低木層:メギ・ウバメガシ・ヤマウルシ・ヤツデ・ヤブニッケイ・イヌビワ・アカメガシワ・シャリンバイ・アカマツ・クチナシ・サカキ・ネズミモチ・コウヤボウキ・タラノキ・マサキ・マンリョウ・トベラ・ヒサカキ。草本層:ヤブラン・ノキシノブ・トベラ・ウバメガシ・ヒトツバ・イヌツゲ・サルトリイバラ・フユヅタ・アキニレ・ネズミモチ・ヤツデ・クチナシ・ベニシダ・ヒサカキ。

写真2-1-5 海神社

写真2-1-5 海神社

平成3年12月撮影