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瀬戸内の島々の生活文化(平成3年度)

4 島の生活

(1)生活時間

 起床、就寝時刻を『88都市生活』の東京都民の結果と比較すると、島の生活は「早寝遅起き」型と言える(図4-2-17、図4-2-18参照)。その原因としては、仕事場までの移動時間が1時間未満という人が圧倒的に多く、その分生活にゆとりがありゆったりと過ごせるためであろうと思われる。
 ただし、この場合も世代間では大きな差があり、若年齢層は「遅寝、遅起き」、高年齢層は「早寝、遅起き」の傾向が見られる(図4-2-19、図4-2-20参照)。

(2)消費活動

 日常の消費活動を見ると、米・野菜・鮮魚などは8割以上の人が島内で購入(自給を含む)しているほか、高価なものでも電気製品や自動車は、化粧品と同様に4割強の人が島内で購入しており、毎日使ったり、アフターサービスが必要なものは島内で購入するという意識が見られる。一方、衣料品・家具・貴金属は大半が島外に依存しており、ファッション性のあるものや、頻繁に買い替えないものは島外でという意識が見られる(表4-2-1参照)。
 10品目のうち「島内で購入する」が第一位になったものが8品目以上の町村を①島内購買圏、それ以外は、多くを依存している地域名をとって②今治購買圏、③因島購買圏、④松山購買圏の4つに大別すると、吉海、伯方、上浦、大三島は①島内購買圏、宮窪、魚島、関前は②今治購買圏、弓削、生名、岩城は③因島購買圏、中島は④松山購買圏にそれぞれ分類できる(図4-2-21参照)。航路とそれに伴う人の流れ、さらには、船を自由に操れる漁業従事者の占める割合などが、商圏を規定しているものと思われる。

図4-2-17 起床時刻

図4-2-17 起床時刻


図4-2-18 就寝時刻

図4-2-18 就寝時刻


図4-2-19 起床時刻(年齢層別)

図4-2-19 起床時刻(年齢層別)


図4-2-20 就寝時刻(年齢層別)

図4-2-20 就寝時刻(年齢層別)


表4-2-1 品目別購買地域(主なもの)

表4-2-1 品目別購買地域(主なもの)


図4-2-21 購買圏のちがい(町村別)

図4-2-21 購買圏のちがい(町村別)