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八幡浜市

高橋英吉(1898~1981)

 弁護士、県会議員・衆議院議員。明治31年1月15日、西宇和郡八幡浜大黒町(現八幡浜市)に生まれた。経済的に恵まれず、44年13歳で大阪の平井呉服店に丁稚奉公したが、1年後に上京。弁護士を志して大洲出身の尾中勝也法律事務所で書生をしながら日本大学法科に入り苦学した。大正9年23歳で弁護士試験に合格,、11年帰郷して八幡浜で法律事務所を開業した。14年町会議員となり以来市会議員・議長と任を重ね、憲政会一民政党に所属して選挙運動や町政に関与した。昭和8年12月補欠選挙で県会議員になったが、八幡浜町長浦中友治郎の疑獄事件に連座して10年9月の任期満了と共に県政界から退いた。以後、弁護士を専業とするかたわら鉱山事業を手伝い、武知勇記の要請で愛媛新報社長に就任したりした。政界の野望絶ち難く、昭和17年4月の第21回衆議院議員選挙に立ったが落選した。戦後、昭和21年4月の第22回衆議院議員選挙に自由党公認で再出馬して初当選、念願の代議士になった。21年11月佐々木長治らを誘って八幡浜で愛媛民主党を結成、これが発展して県政界保守派の統一団体となった。22年4月の第23回衆議院議員選挙でも第3区で再選され、以後、47年12月の第33回衆議院議員選挙で落選引退するまで9回当選を果たした。国会では法務委員長など法務畑で活躍、自由党支部長・自民党県連会長を歴任して県政界に寄与した。勲一等瑞宝章を受章し、48年には県功労賞に選ばれた。昭和56年5月14日、83歳で没した。(『愛媛県史 人物』より)

①高橋英吉君像

①高橋英吉君像

八幡浜市(愛宕中学校北)