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美川村二十年誌

五、工 業

 工業として著しきもの少く、古来沢渡より紙を産したる外、二箆より轆轤細工を出したることあり、沢渡の判紙は近年改良紙を製するに至りてその面目を改め、久主の瓦と共に工業品の第一を占む、
と記してある。二箆から轆轤細工を出したというのは木地師が入り込んで自然林の良材を使って盆、キジの類を古く生産していたのであろう。現に「木地」という地名を残している。沢渡の紙は郡内に聞こえており障子紙を近くの村々などへ売り捌いていた。
 戸数 製紙 三戸、瓦業 一戸、
 産額 紙 一万四、七九二束、瓦 一万三、二五二枚、
 原料 紙は中津村、仕七川村方面、瓦は中津村久主
 金額 紙 二、九五八円、瓦 三二〇円。