養蚕も明治三六年ごろから始まる。最初のころは蚕が病気にかかり、養蚕家は大変苦労した。 特に五・六月ころのものは梅雨期でもあるので病気にかかり易く、全滅して一銭の金にもならなかったこともあるという。昭和一二年ごろまでは養蚕業は盛んであったが、日華事変となり戦火がはげしくなると、食糧増産のために桑園は麦畑とかわっていった。 (本組、平岡龍号・堀川伊助氏談)