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美川村二十年誌

三、穴神鐘乳洞

 村内に石灰岩の洞窟は大小いくつかあるが、まず代表されるのは筒城の山の中腹にある穴神鐘乳洞であろう。
 横穴の総延長三〇五㍍で、入口は跼くまってようやくはいるくらいだが、中には数畳敷ける広い所があり、二層三層となり、至る所に鐘乳石と石筍があり千姿万容の形態をなしている。洞内には清洌な水が音立てて流れ、スケールは決して大きいとは言えないが余り知られてないだけに、自然の美観を保っている。このままの姿で、毀損されないように観光者に気をつけてもらいたいものである。洞穴から流れ出す水は、農業用水として利用されている。
 また大字上黒岩国道三三号線の対岸にある上黒岩洞窟、日野浦には「藤社のたて穴」と呼ぶものがあるが、共に未開発である。