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美川村二十年誌

八、社会福祉協議会

 美川村の行なう社会福祉事業の活動団体で、村行政に拘束されずに住民の福祉のために民間的活動を行っているのが社会福祉協議会で、三二年八月三日に結成された会長に新谷優が就任し、理事は議会の文教厚生委員四名、民生児童委員一六名、美川村身体障害者協会長、美川村母子福祉協会長、美川村老人クラブ連合会長、美川村婦人会長、美川村青年団長の二五名で会員は美川村在住の全村民である。
 四八年一〇月一三日、「第二〇回社会福祉協議会愛媛県大会」が、三笠宮殿下御夫妻御臨席のもとに開催され、美川村社会福祉協議会は優良協議会として白石春樹愛媛県知事から表彰をうけた。
 全戸会員制 四八年度には、社会福祉協議会の画期的事業として住民自身の福祉であると云う意識強化の意味も含め全戸会員制に踏みきった。全戸会員制は会費を支払って社会福祉協議会員になることで、一般会員を一口一○○円とし、ニロニ○○円以上納入者を特別会員として推進され、会員一四〇七戸で一三八九口、一三万八九〇〇円の会費が集まり、殆んど全戸が社会福祉協議会の正式会員として登録されたのである。
 世帯更生資金の貸付 低所得者の福利更生のため、世帯更生資金の制度が県社会福 祉協議会にある。更生住宅・生活等各種資金として低利で貸付けを行っており、美川村でも表の如く貸し出しがなされ、利用者は非常に多い。
 同じような制度で「愛の基金」があり、一口五万円の小口ではあるが前記世帯更生資金が低利なのにくらべ、これは無利子で貸付けを行っており喜ばれている。
 心配ごと相談所 社会福祉事業の一環として心配ごと相談所が四五年四月から毎週水曜日(祭日を除く)に開設され、専任相談員として民生委員総務森岡通一・同副総務木下茂一が就任し、協力員として民生委員が順番に出席して住民の苦情・相談にのり、ここで解決しないときは弁護士に紹介(無料)して問題の解決に当っている。年間一二、三件くらいであるが、件数は少なくてもその成果は大きい。
 老人憩の家 老後のたのしみや老人同志の話し合いの場として、四九年度には小部落へ、社会福祉協議会独自の事業として設置する計画をたてており、予算化も決定し地域の老人から大きく期待されている。
 その他、歳末助け合い・まごころ銀行・こどもの遊び場・しあわせを高める運動・青少年の健全育成など非常に広い間口で活動している。

世帯更生資金の貸付状況(昭和46年度~49年1月末)

世帯更生資金の貸付状況(昭和46年度~49年1月末)