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美川村二十年誌

一、発 見

 「これは、どうも社会科で習った古い土器のかけららしいよ。」
 中央中学校二年生の竹口義照はそう思った。父の渉が自宅左隣の岩陰で田なおしの土をとっていると、おびただしい「川ニナ」にまじって、土器のかけら・動物の骨などが出てきた。昭和三六年の春まだ浅い頃のことである。
 義照から学校へ、報告を受けた美川村教委から県教育委員会へ。その依頼を受けた愛大文理学部西田栄教授が来村し、調査の結果、貴重な繩文遺跡であることが確認されたのが、昭和三六年六月四日のことであった。