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美川村二十年誌

四、地籍調査の必要性

 現存する土地に関する資料は非常に貧弱であり、登記所に備えつけられている地図(字限図)や登記簿も、明治初年に作られたものを基礎として、これに加除訂正を加えたもので、特に地図は、当時の幼稚な測量技術と課税に対する配慮等のため、実際の土地に比べて、大きさも形も違っているものが多い。甚だしい場合には、大きさが何十分の一にもなっていたり、形が全然違っているものが数多くある。このように地図の精度が低いので、現地と合わず、また隣接する地図との接合ができず、地図としての役割を果し得ないようなものである。土地利用の高度化の要請を満たすためには、早急に全国土にわたり科学的に実態調査を実施して、土地に関する基礎資料としての地籍図、地籍簿を整備して、地籍制度の確立を図ることが必要である。