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美川村二十年誌

発刊にあたって

 村名にふさわしい美しい「文化の里」美川村が発足して二〇年を迎えました。この間、あらゆる分野に力強く目ざましい発展を遂げて参りましたが、本年こそは更に将来に明るい光明を与える意義深い年であると思います。もちろんこの繁栄の基礎は旧村より胎動しておりました祖先の血と汗と労苦の積み重ねた業績に負う所が大であり、祖先の辛苦をしのび苦難の歩みこそ私共の使命として忘れてならないものであります。
 此の旧村の歴史の流れを想起し、合併後の歩みを見る時、その時代の要求と社会情勢の推移とともに、これにふさわしい施策が実行されて今日を見るに至りました事は、郷土と共に生き郷土を愛する者にとって、この上もない喜びであります。今回美川村合併二〇周年を迎え、美川村誌が発刊されます事は誠に意義深いものがあり、お祝い申し上げたいと存じます。
 かえりみますと、昭和三〇年三月三一日に弘形・仕七川・中津の二ヶ村半が合併して力強く発足し二〇年の歳月が過ぎました。その間、産業・経済・教育・文化・保健衛生・医療・消防・社会福祉等あらゆる部面に亘って発展向上し、相互に調和のとれたすばらしい足跡を鮮明に示しております。このことは時々刻々移り変る社会経済変動の中で、美川村を愛する村民が情熱とたゆまぬ努力を以て村行政に絶大な協力を惜しまなかった功を見逃すことは出来ません。ここに今日の美川村を繁栄あらしめた村民の皆様に心から感謝申し上げたいと存じます。また村誌の編集に当り資料の収集やまとめのため職務のかたわら日夜大変なお骨折をいただいた諸先生方、地味で目立たぬ苦労を重ねながら企画・編集・校正等、完成へと導いて下さった関係の皆様に心から深甚なる謝意と敬意を表したいと存じます。
 この村誌が、明日から更に明るい住みよい村づくりに指針を与えてくれますことを信じ、美川村の益々発展を祈念致しまして村誌発刊の言葉と致します。
    昭和五〇年二月
美川村議会議長  村  上  清  章