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面河村誌

(一三) 鉄砲石・鉄砲石川

 国民宿舎の後を通ってキャンプ場に向かうといわゆる鉄砲石川がある。鉄砲石の小分水嶺パノラマ台を越えて密林の中を行くと近くに種ヶ島の短筒のような鉄砲石がある。鉄砲石川の名はこれから起きたと伝えられている。
 この川に沿っている谷は比較的よく開け、しかも奇岩と清流を併せ持っている。相思渓から上って紅葉淵に至ると直ちに紅葉岩・兜岩・鎧岩へ出る。さらに上ると布引滝を経て阿弥陀滝に出るとマダケの竹林がある。ここは昔多数の人家があったと伝えられ、これより谷は五代森、二の森などに開けてますます奇観を現す。
 布引滝付近にはヨコダラノキの老木があり高さ二〇メートル、周囲五メートルに達している。また、お月岩に出る所の林中にはのりの大木があり、周囲七メートルもある。櫃底より近くケヤキ谷がありケヤキが特に多い。