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面河村誌

(一一) 阿弥陀淵

 亀腹から約三・八キロの所にあり、この辺りの高度は約七九〇メートルである。
 灰白色の岩石が北四〇度から五〇度の方向に延びて、節理と割目のために一階の高さ一・ニメートル、幅一メートルの一〇階段になって、これに渓流がかかって美しい景をつくる。周囲には樹木がよく生い茂っている。
 土地のしだいに高くなるにつれセイクカスベムシ・レイジンソウ・ヤマソテツ・ツクバネソウなどの種煩が現れ、クロズル・ナナカマド・アカヤシなども見受けられ、モミ・ツガなどの針葉樹と相混じて密林をなしている。しかし、道とてほとんどなく、渓流を右に左に渡り、木の根に沿って登るなど実に難路である。