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面河村誌

(二) その他のきのこ

 現在、上浮穴郡ではえのきだけ、なめこ・しめじが生産されており、年々生産者は増えつつある。もちろん、これらのきのこを栽培している農家はごく少数で、しいたけの栽培ほど普及はしていない。したがって、これらのきのこの栽培の歴史は極めて浅い。
 えのきだけ・なめこの産地として有名なところは、なんといっても長野県である。この長野県に、地理的条件や気象条件がよく似ているところに目をつけた愛媛県立上浮穴高等学校林業科の先生が、早速長野県からえのきだけ、なめこを導入し、昭和四十年試験的に栽培を始めたのが、本郡における普及の第一歩である。試験的に栽培した結果、えのきだけ・なめこの栽培に、本郡の諸条件が適していることがわかり、一般の農家へも奨励し、その普及に努めた。そのかいあって、これらのきのこの栽培を手がける農家も現れ、現在では、余りたくさんの量とはいえないが市場に出荷するまでになっている。