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面河村誌

(四) 金山谷川

 さらに、上流約ニキロ、左が面河川の本流、右が金山谷川である。この合流地付近には、コウヤマキ・ゴヨウマツ・ヒメシャラ(シコクスミレとともに、第三紀の植物)・イヌブナ・シラキ・マンサク・サワグルミ・トチノキなどの大木や、ルイヨウショウマ・タマガワホトトギス・オオモミジガサ・ウラジロイチゴなどの小植物も多い。
 金山谷川は、久孝の滝で面河本流に合しているが、ここから筒上山に登る谷が、金山谷川である。この谷は、岩石も違うが、植物も、キハダ・アララギ・テツカエデなどに変わり、ヒノキ・コメツガ・モミが多く、その間に、カツラ・シナノキ・ヒメシャラ・アワブキなどの闊葉樹が、枝を交じえて、原始の大密林の様相をなしている。また、ヤナギの木が多く、昔この木で柳小屋を造って人が住んでいたこともあったとのことである。金山谷川は一名、ヤナギ谷とも呼んでいた。