２　区　会

　明治一〇年布達々書甲第百拾七号によって布達された小区会要綱はつぎのようになっている。
　　小区会開設ノ儀、県会議長上申ノ趣モ有之処自今難致詮議候間、民費賦課与法等ヲ始メ小区会議ヲ開設セサレバ実際差支候場合ニ於テハ、各町村会議事役ヲ以テ臨時小区会取開キ可申、此段布達候事但、議員三〇名ヨリ多カラス一三名ヨリ少カルヘカラス。
　　　明治九年七月三十一日
　　　　　　　愛媛県権令　　　　岩　村　高　俊
　愛媛県大区会仮規則は六〇条からなる長文のものであるが、その主な部分をひろってみると、次のとおりである。
　第　一条　此会議ハ各小区ヨリ各一人ノ代議員ヲ撰ヒ各大区内専ラ人民ノ協議ニ依ル即チ第四十一条ニ掲ルカ如キ条款ヲ議スルノ会ニシテ、毎年二度開クヲ常例トス。臨時会議ハ議員十分ノ六以上申立アルバ速ニ之ヲ聞クモノトス
　第十二条　撰挙人ハ其ノ小区内二ニ住シ地面、家作等ノ不動産ヲ所有セル戸主年齢廿歳以上ノ者タルヘシ、尤戸主ト雖も婦人ハ此数中ニ入ルヲ得ス、但当分町村会ノ議員人民ニ代リテ選挙スルモ妨ケナシト雖モ成ル可ク本法ヲ用ユヘシ
　第十六条　隔年九月一日ヲ以テ公選ノ定日トス
　第三十一条　議員定数ハ一小区毎ニ一員トス、尤モ二十小区以内ノ大区ハ二十員ヲ充スヲ法トス
　第四十一条　大区会ニ於テ議事ノ要領トスル条款左ノ如シ
　　　　　　　一、小区費ノ事
　　　　　　　二、民債ノ事
　　　　　　　三、取締安寧及風教ノ事
　　　　　　　四、学校及ヒ病院、貧院等ノ事
　　　　　　　五、物産ヲ興シ及ヒ荒無地ヲ開墾スル等ノ事
　　　　　　　六、水陸運輸ノ便ヲ起ス事
　　　　　　　七、道路、堤防、橋梁、用水ノ事