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久万町誌

六 婦人林業教室

 昭和四九年一二月、町、森林組合、林研が主催し、初級婦人林業教室を開催した。この教室は、林業主産地づくりのための林業生産、林業経営の理論と実際を身につけ、特に優良木材生産のための実用的技術を養成するために婦人を対象として行った。
 木材は良材と一般材の価格のひらきが大きく、林業主産地と一般産地の差がはげしくなっているなか、経営主まかせの考え方を捨てて、家族ぐるみの体制づくり(後継者づくり)の時期と考え、また、林業研修を受ける機会の少ない婦人に、林業技術士養成制度を設けて基礎的知識と技術を身につけてもらうことで始まった。
 この技術士教室は、枝打ちの実際、間伐と選木、品種と材質、木材加工などの課程を受けた者に婦人林業技術士の認定証が発行された(七四名)。認定後引続き相互研修を進めていくために、婦人林業研究会を結成、それ以来毎年一〇月中旬より翌三月まで月一~二回の教室を継続した。久万町婦人林業教室は予想以上の反響を呼んで新聞、テレビニュースやNHKの明るい農村で、全国に紹介され、以後、昭和五八年まで続いた。