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久万町誌

二 上浮穴郡林業振興協議会と育林技術体系の策定

 林業総合調査で久万林業のあるべき方向として基本的な指針が出され、今後これをどのように具体的に実践するか担当する県事務所林業課ではその指導要領の検討を行った結果、関係町村の林業行政を一体的に進めるということで久万町を包括した上浮穴郡全域に拡大して進めるべきという結論に達し、その推進母体として昭和四一年上浮穴郡林業振興協議会を発足させた。
 昭和四四年全国的に注目された上浮穴地方育林技術体系を策定し、総合調査で得られたごとく、育林目標を優良無節材及び優良大径材の育成において、主産地形成に必要な集約的枝打ち、間伐作業を体系に基づいて県町村、森林組合、篤林家が一体となって、普及指導が行われ、地域をあげて同一の技術体系に従っての保育管理を励行し形質の揃った原木を恒常的に生産しうる基盤造りに取り紺んできた。
 しかしながら、「育林技術体系」が策定されから約二〇年が経過し、林業をとりまく情況は、外材の進出、住宅建設の停滞による材木省要が減少、木造率の低下等、極めて厳しく、ともすれば、林業経営意欲の減退を招き、山村社会に重要な影響を与えている。
 そこで、先に策定後実施してきた結果を踏まえて、その後の研究の成果や社会の変化、木材に対する消費者のニーズなどを考慮して、若干の改正を行うことにした。次の表は当初策定したもので、表の上浮穴地方育林技術体系図は改正したものである。

改正前・後

改正前・後


育林技術体系(上浮穴地方スギ1等地)

育林技術体系(上浮穴地方スギ1等地)


上浮穴地方育林技術体系図(上浮穴地方スギ1等地)

上浮穴地方育林技術体系図(上浮穴地方スギ1等地)