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久万町誌

1 初 潮

 女の子は一三歳八か月で初潮をみるものとされていた。初潮のときは着物の下づまを三針縫い、雨だれを「月に三日、日は七日」と言いつつ三度往復したものである。また赤飯を炊いて祝い、神仏にも供えた。特に便所へまつることがやかましく言われた。
 生理中の婦女子は不浄の身とされ、炊事にはまったくタッチさせなかった。食事も別のちゃわんに盛り、本人のちゃわんにうつした。家によっては、庭にむしろを敷いて生理中の婦女子をそこで食事をとらせ、寝室も別室とした。これは庄屋のうちなど、ごく一部の家であったらしい。食事がそのようであるから、神仏の前へ出ることはなおさら詐されなかった。
 生理中はコンニャクを食することが禁じられた。コンニャクをたべて気分が悪くなったりすると、どんな大病をひきおこすかわからないとされていた。生理中に脳やテンカンを病みはじめるとなおらないとされ、生理中の婦女子の神経をいらだたせるようなことは禁じられていた。