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久万町誌

4 籾すり歌

1、くるりくるりと回るは淀の、淀の川瀬の水軍 
2、娘一八嫁入り盛り、持たせてやりたいこの八木を
3、ここのお庭が勇むよになけりや、うちのだんなの気に入らん
4、歌うておかけよ籾かけさんよ、ここのお庭の勇むように
5、ちょうこちょっこちょいすり上げて、晩にや道後の湯に行こぜ
6、おいでや秋に、秋においでや米買いにな
7、籾じゃ籾じゃお手代さまは、籾の中から出た米を
8、ざんざざんざとすり上げておいて、あすは道後の湯に行こぜ
9、籾すりぎっこさん籾なんぼすった、一斗五升すった、そらそらすれよ
10、今夜は籾すり人手も揃い、まわす臼には黄金が光る
11、歌うておすりよ勢いかけて、歌うて御器量は下がりゃせぬ
12、恵比寿大黒喜ぶほどに、積み上げます俵の山を
13、今宵のすり見てこれはと思った、今はすり上げかおめでたや
14、賃ずりする人はほいとより劣り、どこのお庭で歌うやら
15、かわいい主さんの籾すり姿、枕屏風の絵がほしい
16、からな小柄な、こまめなまめな仕事ようする嫁ほしや
17、梅と桜と両手に持ちて、どちらが梅やら桜やら
18、鶏が歌うたらいぬるとおしゃる、きかしともない鶏の声
19、とろりとろりと寝たい時にゃ、かわいい殿御もうせりゃよい
20、沖の暗いのに白帆が見える、あれは紀の舟、蜜柑舟
21、蜜柑舟なら急いでおいで、今は蜜柑の値のもどり
22、下へ下へと枯木を流す、流す枯木に花が咲く
23、何をくよくよ川端柳、水のでばなをみて悔む
24、山に伐る木はたくさんあれど、思うて伐る木はさらに無い
25、来いというたとて行かれた道か、道は四五里波の上
26、一九出な出な門より外へ、外にゃ二一さげ刀
27、咲いた桜にゃ風が毒よ、若い嫁さんにゃ子が毒よ
28、竹の切り株溜った水よ、澄まず濁らず出ず入らず
29、心ばかりをかよわせておいて、蝉のぬけがら身はここに