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双海町誌

第四節 気質

 明治・大正時代までは双海地域内でも、地区別、職業別に特徴ある気質がうかがえた。しかし昭和時代、特に戦後になると、交通の発達に伴い生活圏が飛躍的に拡大し、どの家庭にも電話が導入され、更に新聞・ラジオ・テレビなどマス・メディアの普及により言語や生活様式、そして気質もかなり均一化された。
 全般的には郷土愛が強く、集落での共同事業などに積極的であるなど、協調性に富み地区意識が高いといえよう。かつてはその地区意識が、集落対抗の競技などで他の集落との衝突に転じることもあったが。いまではスポーツ大会などでも和気あいあいとした雰囲気となっている。
 また、昭和という時代が、国家主義的戦前派、言動に戦時中のなごりがみられる戦中派、自由主義の申し子戦後派を生んだ。
 「戦後」も遠い記憶となりつつある昨今では、戦後派といっても、様々に分類されるが、このような時代による気質の差については全国的な傾向といえるであろう。