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中山町誌

二、 国民精神総動員

 昭和一二年の日中戦争勃発により時局が深刻になったため、昭和一二年八月には「国民精神総動員実施要綱」を決定し、国をあげて気持ちを引き締め非常時に備える運動を起こすことになった。
 佐礼谷尋常小学校では、一〇月一三日~二〇日の強調週間の行事として、一三日午前六時三〇分から強調式、一四日を出征兵士感謝日、一五日を非常経済日、一六日を勤労報国日、一七日を銃後援護日、一八日を神社参拝日、一九日を心身鍛練日として、運動会などの諸行事を実施している。
 その後戦争の長期化により、国民精神総動員の重要性が増加してきた。このため、昭和一四年には、節約・体力増強・興亜奉公・銃後後援・電力消費節約・結核予防・戦時食糧充実・貯蓄促進などの指示が続々と発せられた。
 この趣旨に沿って愛媛県でも「興亜奉公日」が設けられたが、佐礼谷尋常小学校では、この日早起きをして神社に参拝し、出征兵士の労を偲び銃後生活を引き締めるよう誓いをたてることにした。