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中山町誌

第二節 中山町観光協会の設立と現状

 昭和四三年(一九六八)六月一日、行政・議会・農協・森林組合・商工会等の組織によって、中山町の観光振興をいかに考えていくか等を検討し、中山町観光協会を設立した。
 初代会長として、当時の町長 西岡 進を選任し、冷泉発掘、栗狩り観光等進めてきた。
 現在、栗狩り観光を中心として、りんご狩り・ふるさとふれ愛スクール・そば打ち・くり拾い体験ツアーを実施する等、観光事業の拡大を図る一方、ホタルまつり、栗まつり、そば木工まつり等イベントを開催して、都市と農村の交流を活発化させ、都市の活力・農村のゆとりと空間をミックスさせた観光開発を進めている。現在の観光事業の状況は次のとおりである(平成五年度現在)。
 ○りんご狩り観光
   実施期間 八月一〇日~三一日
   入園者数 大人二三〇名、小人二七〇人
 ○栗狩り観光(園主四名提供)
   実施期間 九月七日~一〇月七日
   入園者数 大人五〇八名、小人三七八名
 ○ブドウ狩り(平成五年度試験的に実施)
   実施期間 八月中旬~九月中旬
   平成六年度盛況
 ○みかん、柿狩り、バーベキュー
   実施期間 一〇月二五日~一二月一〇日
   入園者数 大人一五〇名、小人一〇〇名
 その他、自然を活かした観光の定着化を図っている。

 ゴルフ場
 昭和四六年頃から栗田地区活性化のためにゴルフ場誘致計画が話題とされるようになった。地元栗田二区の西岡進(当時町長)・中岡輝吉・上西多賀衛等有志の奔走によって、岡山市の日本ゴルフ開発株式会社が開発を進めることになった。用地は天翅地区で中山町農業協同組合及び伊予市の岡部悦雄等が所有する山林と、地元関係者の農地等を合わせて約九四ヘクタールの買収が進められた。
 昭和四八年四月二五日、日本ゴルフ開発株式会社から愛媛県知事に提出した大規模開発行為に関する指導要綱附則第三項の規定による届出によると、開発行為と事業計画の概要は次のとおりである。

   開発行為の概要
一、開発行為の目的 風土環境、地形共にゴルフコースとして適している。地元住民による地域開発の要望が強くかつゴルフ場建設による自然破壊、公害等の問題点も少なく地元の積極的協力を得ている。

二、開発地区の地目別面積
 農地~一七、四八七平方メートル、山林~九一八、五七〇平方メートル、計九三六、〇五七平方メートル(以下省略)

   事業計画の概要
(一)名  称 松山ロイヤルゴルフクラブ
(二)ゴルフコース 一八ホール、七一五〇ヤード、パー七二、OUT=九ホール、IN=九ホール
(三)クラブハウス 鉄筋二階建延面積一、三〇六・八八平方メートル、収容人員五〇〇名
(四)管理事務所及び機械倉庫三棟、コース売店二棟
(五)駐 車 場 二〇〇台収容
(六)総事業費 六億九、四〇〇万円
(七)工  期 昭和四七年一一月一日着工、昭和四八年一〇月三一日竣工
 このようにして開発が進められ、当時ゴルフ会員権は四〇万円で発売された。
 その後コースの改造・施設の整備充実が図られ、現在年間利用者数五万人以上、従業員数八〇名、乗用カートも七五台を導入して、利用者の増加を図ると共に、レジャー・スポーツ産業の未来に向け、開発を進めている。