データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

中山町誌

一二、 雑穀

 とうもろこし・大豆・小豆は中山町の代表的な夏作物で、古くから栽培面積が広く、食糧不足の戦時中及び戦後はまことに貴重品であった。殊にとうもろこしは昭和二三~二四年頃には、二〇〇ヘクタールにわたって作付けされて五、〇〇〇俵程度の収穫があり、約半数が飼料用・補助食糧として販売された。
 大豆・小豆はとうもろこしの間作(混作)として作付されたが、とうもろこしの三〇%程度の面積を占め、この地方の特産であった。その後冬作麦の減少と同様、夏作そ菜・たばこ・果樹等への転換によって激減し、現在では自家消費にも充たない状態である。
 このほか、特産として量こそ少なかったが、錦豆・白豆等の煮食用として品質の優れた豆類も多かった。しかし、これらも昨今ほとんど影をひそめてしまっている。