データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

伊予市誌

1 生産性向上等の方針

 米
 期間借地や農作業の受委託などによる農地の流動化・集団化、機械の共同利用の促進並びにカントリーエレベーター、種子センターの利用とリンクした生産体制の整備を図るとともに、需要の動向に応じた良食味米栽培を進め、品質の向上、コスト低減、省力化を中心とした生産性の高い「うまい米作り」を推進する。

 麦
 効率的な作業規模を確保できたほ場整備田を中心に、水田の高度利用を図るため、機械化一貫作業体系の普及、機械の共同利用及びカントリーエレベーター、種子センターの有効利用などを通じた高品質麦の低コスト生産を推進する。

 大豆
 水田営農活性化対策を効率的に推進するため、野菜と並ぶ主要な転作作物としての位置付けのもとに、栽培技術の改善、団地化・集団化を通じた単位当たりの収量の増加、省力化に努め、その生産振興を図る。

 レタス
 水田裏作の主要品目、地域重点振興野菜の一つとして、野菜産地指定の一〇月~五月出荷レタスを中心に一層の主産地形成を推進する。高齢化・兼業化・婦人化の進行に伴い、作型の分散及び省力機械の導入による所要労働力の軽減を図り、生産規模の拡大並びに周年生産供給体制を確立する。

 たまねぎ
 松山(広域)産地として、産地計画に基づき、沿岸礫質畑地帯における早生たまねぎ並びに水田裏作による中晩生たまねぎの生産振興を図る。

 そら豆
 水田裏作における主要野菜であり、栽培基本技術の励行により、品質及び収量水準の向上を図り、産地の維持拡大に努める。

 枝豆
 水田裏作における主要な振興作物であり、トンネル栽培及び露地栽培を組み合わせた作期の長期化による収穫労働の分散・省力機械(播種機・脱莢機)の共同利用による省力化・低コスト化を進め、個別の生産規模の拡大に努めるとともに、長期出荷体制を確立し、安定供給産地としての育成を図る。

 なす
 施肥の合理化、効率的な病害虫防除法の実証普及、省力化技術の導入など栽培技術の改善に努め、生産性の向上を通じた産地指定野菜夏秋なすの維持拡大を図る。

 ハウスきゅうり
 促成・半促成栽培による冬・春きゅうりを主体に施設の利用度を高めつつ、土壌管理対策の積極的な推進などにより、高生産・高品質並びに安定供給の実現を図る。

 ハウストマト
 大玉トマト及び軽量品目としてミニトマトの栽培面積は、拡大する傾向にあり、長期一作を主体にした施設の周年利用、連作障害対策を中心とした栽培管理技術の改善を通じ、品質・収量の向上を図る。

 ハウスなす
 長期一作を主体に施設の周年利用を図るとともに、肥培管理の適正化による生理障害、土壌管理対策の徹底による連作障害の回避に努め、品質及び単位収量の向上を図る。

 その他の野菜
 地帯別の気候・土壌条件に即した生産団地の育成を基本に、省力化、効率的な病害虫防除技術の導入、土づくりなどにより、生食及び加工向け野菜の定着化と生産性の向上を図る。

 果樹
 果樹複合経営を推進し、土地の有効利用、労力、危険分散を図ると同時に、不透明な時代変化への対応を容易にするため、早生みかん・ハウスみかん・伊予柑を中心に、キウイフルーツ・びわ・不知火など地域の特産を取り入れた果樹の生産性の向上を図る。

 花き・花木
 これまでの個別経営における主体的な規模拡大から、市場対応を考慮した地域内の計画生産へと生産体制の整備を進め、シクラメン・バラ・ストック・トルコキキョウなど重点振興品目を中心に、高品質花きの安定生産を図る。

 飼料作物
 粗飼料自給率向上による低コスト肉用牛生産を推進するため、飼養規模に応じた栽培面積の確保と合わせて、利用技術の高度化を図る。

 肉用牛
 上質肉の低コスト生産を基本に、経営条件に適した繁殖と肥育の飼養頭数拡大を図る。

 採鶏卵
 生産集団の組織活動を軸として飼養管理技術の向上に努め、産卵量増加と卵質の向上・均一化とともに、個別格差の改善による鶏卵経営の安定を図る。