データベース『えひめの記憶』
伊予市誌
第一二章 官公署・施設等
伊予市の中心部にあたる旧郡中地区は、藩政時代から政治・経済・文化の各分野にわたって、この地方の先進地であったが、明治になって町村制が確立すると伊予郡役所がここに置かれて、伊予郡全域の政治・経済の中心地となった。したがって、伊予郡一円を管轄する県や国の出先機関が次々とできた。郡中土木事務所(現伊予土木事務所)・郡中警察署(現伊予警察署)・郡中登記所(元松山地方法務局伊予出張所)などがそれである。
太平洋戦争後は我が国の行政組織が非常な変わり方をしたが、なかでも中央集権体制から地方分権体制へと改められたことが主であった。市内に配置された官公署も行政組織の変遷とともに逐次改変されたものが多い。また、地域社会の発展につれて市民の政治や文化に対する関心が高まってきて、文化施設や社会福祉施設・衛生施設その他の公共施設が次第に充実された。現在市内にある官公署・文化施設・文教施設・社会福祉施設・衛生施設・金融機関・その他の施設の主なものは次のとおりである。