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伊予市誌

3 警察庁舎の建築

 郡中警察署
 従前には郡中町大字湊町九六番地の民家を使用していたが、一八九三(明治二六)年一〇月二五日、郡中町大字湊町五五番地と郡中村大字下吾川浜田の合所地に警察庁舎を新築し移転した。木造瓦ぶきで、建坪は九〇坪、建築費は八三九円九三銭一厘であった。
 警察電話の架設については、半額を各関係町村の寄付に基づいて、一九二四(大正一三)年四月上旬に起工し、一九二五(大正一四)年三月下旬に完工した。通話の範囲は各町村の駐在所であった。
 従来郡中村大字下吾川字新川にあった愛媛結核予防協会郡中消毒所が、地理的に不便であったため、一九二五(大正一四)年六月二三日、経費一三〇円四〇銭を投入して郡中警察署構内へ移転した。また、同年六月五日、郡中警察署構内建物にあった訊問所は、朽敗して使用できなくなったので取り除かれた。
 一九三〇(昭和五)年七月一日、署長官舎が郡中村大字下吾川一四四五番地に新築された。これは、原町村ほか七か村備荒貯蓄組合その他管内有志の寄付により五、〇三三円六六銭ででき上がった。
 一九三二(昭和七)年一〇月三〇日、演武場が工費一、○五七円九八銭で郡中警察署裏に新築した。
 一九四七(昭和二二)年八月に警部補住宅、同年一一月には署員公舎として一棟二戸建てを新築した。次いで、従来消毒所に使用していた庁舎裏の建物を一九四八(昭和二三)年二月、改築して署員の住宅とした。また、もと防空監視所を改築して署員の住宅にあてた。

 伊予地区警察署
 一九五〇(昭和二五)年一一月、伊予郡郡中町大字米湊字安広八三四番地の六に、六五一坪八勺を伊予郡町村会長から、警察庁舎敷地として新たに購入したものを永代無償ということで地上権を借り受け、建築費三五二万円は全額国庫負担をもって、本館建坪六三・五三坪(二一〇・七五平方メートル)、玄関二・四一坪(約八平方メートル)、付属建物四一・五七坪(一三七・二平方メートル)、留置所一九・四五坪(六四・二平方メートル)、貴重品倉庫三・三三坪(一一平方メートル)、庁舎建坪一三〇・二九坪(四三〇平方メートル)、別に柔道場三六坪(一一八・八平方メートル)、車庫一六・五坪(五四・五平方メートル)の建物が、一九六一(昭和三六)年五月に落成した。

 伊予警察署
 伊予市下吾川馬塚九六〇番地に、伊予地区市町村会から、四、四七五平方メートルの敷地の提供(無償借地)を受け、一九六六(昭和四一)年九月に設計を終わって、伊予市の伊豫土建株式会社(社長寺尾万三郎)が建築主体となって工事に着手した。総工費は、国費で一、一四五万五、〇〇〇円、県費で三、〇六一万四、〇〇〇円、計四、二〇六万九、〇〇〇円で着工し、一九六七(昭和四二)年五月二〇日に本館の鉄筋コンクリート造り三階建て、署長公舎及び付属建物、総面積一、四四五平方メートルが完工し、同年五月二二日旧庁舎(米湊八三四番地の六)から新庁舎へ移転した。
 警察署庁舎二階の武道場は、会議場を兼ねているために使用上不便であった。そこで、伊予地区市町村会から現庁舎の北東に隣接する敷地五〇八・五平方メートルの土地を無償で提供され、一九七一(昭和四六)年一月に総工費一、六二三万五、〇〇〇円で体育館と車庫の建設に着工し、同年六月一〇日鉄筋コンクリート二階建て、延面積五四一・五八平方メートルの建物が新築された。