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伊予市誌

1 健全財政の維持

 一九五五(昭和三〇)年一月一日、町村合併促進法に基づき、三〇、〇三一人の人口でもって伊予市が発足した。それ以来、本市は健全財政をモットーに運営してきたので、他の市町村に見られたような財政再建団体の適用は受けずに、順調に運用をしてきた。しかし、この間に二度の赤字決算を行った。
 昭和三一年度は、合併条件の一つの大きな柱であった本庁舎の建築に着手したため、約三、〇〇〇万円の赤字決算を出した。二度目は昭和三六年で、この年は郡中校区に全国でもまれな集団赤痢が発生したため、防疫対策費に要した経費は多額にのぼり、これが主原因で赤字が生じた。またこの年には、市職員組合が結成されて職員給与の是正をめぐり闘争が行われ、給与の引き上げが実施された。